業  種:
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事業者名:施術院 FiST  Field of Standing

「病気になる前に携わりたい」                 予防や未病にアプローチ

 

辰野町出身、理学療法士の資格を持つ中村 圭樹さん。

地元で「施術院FiST(フィスト)」を2023年12月に立ち上げました。首都圏の整形外科クリニックに6年務めてUターンし、地元の総合病院に8年勤務した後、独立開業しました。

 

「施術院FiSTは、アメリカの医学”オステオパシー“という考え方をベースに、未病や予防にも力を入れています。生活面も含めて、からだ全体をみさせていただき、からだのバランスを整えて、総合的によくなるアドバイスをします。」と中村さん。

 

未病や予防に関心のある方のほか、スポーツでからだの動かし方を極めたい方にも通院をおすすめするとのこと。開設経緯や施術についての考え方などをお伺いしました。

 

 

 

■症状に対する根本的解決を目指して

 

「サッカーに夢中で、スポーツに関わる仕事がしたいと思ったことから理学療法士を志しました。私自身もケガに苦しめられたので、特に若い年代のケガ予防に携わりたいと、新卒では整形外科クリニックに就職しました。」

 

しかし、一般的に病院がもつ役割は、ケガをした後の“治療”のため、ケガをする前には関わりません。ケガをした患者さんのリハビリをしていくうちに、もともとの想いとする “予防” に携わりたいという気持ちが強くなりました。

 

「例えば変形性膝関節症という病気がありますが、いきなり膝が大きく変形することはほとんどありません。脳梗塞になる場合であっても、その前の段階があるはず。これは発病には至らないものの、健康な状態から離れつつある状態であり、中国医療でいう“未病”です。しかし今の病院では、未病や予防するようなアプローチが一部の分野で始まった程度です。」

 

 

また、祖母が亡くなる際に感じていたことも、中村さんの背中を押します。

 

「もともと元気に働いていた祖母でしたが、老衰によって思うようにからだを動かせなくなりました。元気が無くなっていく祖母の姿を見るのがつらかったです。“動けなくなる前に、すこしでも前向きに過ごせるようなサポートがあるかもしれない”と可能性を見出したいと思いました。」

 

それを実現するために必要なことを学びたいと思っていたところ、生まれ育った上伊那で、人の回復力を引き出すアプローチを追求している病院があると知りUターンを決意。子どもが生まれたことで、子育ては地元でしたいという思いも後押ししました。

 

 

 

2023年12月に、予防や未病のうちから足を運んでもらえる施術院として自宅の横に「施術院FiST(フィスト)」を開業しました。無垢材質でつくられた施術室にある薪ストーブや棚などは手作りで、エアコンと空気清浄機以外はデジタル機器のないデジタルデトックス空間です。

 

FiST(フィスト)はfield of standing up(フィールド オブ スタンディングアップ)の略。“立ち上がる“”前向きに“という意味を込めた「スタンディングアップできる場所」=“フィールド”を目指しています。

 

「フィスト・パンプ(fist pump)=ガッツポーズ=“喜び”と、フィスト・バンプ(fist bump)=握手やハイタッチと似た意味でつかわれる、拳と拳を突き合わせるジェスチャー=“人との繋がり”を生み出したいという気持ちをFiSTに込めています。そしてスタンディングアップ=立つ=辰と、フィールド=野で、“辰野”というダジャレにもなっています。」

 

 

 

■骨・筋肉・内臓など、総合的な繋がりからアプローチ

 

施術の基本は、アメリカの医学である「オステオパシー」。オステオ(Osteo=骨)とパシー(Pathy=病気、治療)を合わせた造語で、アメリカ人医師であるスティル博士の「健康か病気かは身体の構造と関連する」という考えをあらわしたものです。

 

「今の理学療法の源流でもあり、アメリカでは医学・医療のひとつとして確立されています。からだは、ひと繋がりのもので、骨・筋肉・神経・内臓など全てが互いに関連し合っているので、全身の一つ一つが良いところに配置されていれば、からだとして良い状態でいられるという考え方です。

からだは生まれたときから変化・適応してきますが、その変化の仕方しだいでは圧迫などが起こり、そこが働きづらくなります。骨にも内臓にもそのようなことが起きるので、修正していくことを目指しています。」

 

例えば“腰が痛い”という人の腰だけをみるというのではなく“腰ではないところに原因があり、最終的な症状として腰に痛みが出ているかもしれない”という考えのもと全身をみることとなります。

 

「ときには内臓の不調と、からだの関節の不調がリンクしていることもあるので、全身からアプローチして自己治癒力を高めていきます。ツボをイメージするとわかりやすいのかもしれません。内臓の不調時、足や手のツボを押すと痛いとされていますよね。」

 

 

 

■からだと生活のバランスを整える施術

 

施術は、整体のように、からだに触れながらバランスをみていくことから始まります。からだの位置がズレたものを緩めたり直したりするほか、客観的・総合的に改善策を探ります。

 

「症状を長年抱えていると、それをカバーしたからだの状態に固まってしまうもの。それを戻すにも時間がかかります。その場合はもしかしたら、左右均等に直すことが必ずしも適切ではないのかもしれません。そのなかで骨・筋肉・内臓を良いところに配置することを目指します。」

 

施術後の一瞬だけを良い状態にするのではなく、長期的に改善に向かっていけるようにアドバイスもしています。症状だったり不安だったりが、どこに起因するのかを探るために、からだ全体をみながら話を聞きます。

 

「例えば患者さんが整形外科にかかる際、整形外科的な痛い場所について重点的に相談し、“1週間前にコロナにかかった”などの内科っぽいことは話さない場合が多いんです。しかし私は全身の履歴をみていくので、内科的症状が関係ないことはありません。限定的な情報ではなく、からだ全体の情報から判断していきます。」

 

いきなり深い話ではなく、からだが変わりそうだと思ったトピックからヒアリングを開始。いきなり踏み込んだ話をしても、逆に心がシャットアウトされてしまうことで、からだに悪い影響を及ぼしてしまう可能性があるからです。

 

 

症状が食生活や生活習慣などに起因しているのであれば、その改善策もアドバイス。生活のなかで本人に意識してもらうことで修正していけるようなストレッチや姿勢、習慣などを一緒に考えます。

 

「例えばデスクワークが多くて、パソコンに向かう姿勢が1日の大半を占めるようになってくると、からだは良くも悪くも、そちらに適用しようとします。仕事はしやすい姿勢かもしれませんが、腰痛や、首の張り、目の疲れに繋がります。」

 

しかし仕事はすぐにやめられないもの。デスクワークを本人が望んでいるのであれば、それに合わせた改善策を提示します。

 

「“その人がどうなりたいのか”という気持ちに合わせて、長期的に治す時限装置的なものを、からだに設置するイメージです。」

 

 

 

■スポーツにおけるからだの動かし方の改善も

 

施術院FiSTでは、“スポーツの競技力を高めたい“という方にもアドバイスをしています。スポーツにともなうケガの予防や、本人が思うようにからだを動かす能力においてサポートします。

 

「たいていの場合は、筋力トレーニングをする前に、自分のからだをもっとしっかり動かせる能力があったほうが望ましいです。からだの状態に合わせたトレーニングができなければ、逆にからだを壊してしまいます。

例えばサッカーにおいて大切なのは、実は上半身がしっかり動くこと。蹴るというイメージから足だけを鍛えて、上半身が使えていないのはもったいないですし、脚のケガにも繋がりやすくなってしまいます。からだを動かす際の考え方や、動かしやすい状況をつくれるように、視野を広くしてアドバイスします。からだの動きを損なわなければ、自身の最大限の力が発揮できるはずです。」

 

 

 

■施術院における究極の到達点

 

妻の優さんも、理学療法士の資格を持っていてヒアリングを担います。

 

「女性が話しにくい症状などは、私が1回聞いて繋ぎ役もしますし、お子さんを連れてきてもらって施術中は私が面倒をみさせていただくなどの役割も可能です。いろんな方に気軽に来てもらって、ざっくばらんに話をしながら、からだをみてもらって心地いいと感じてもらえれば嬉しいです。」と優さん。来院してリラックスしてもらうのも、施術のひとつなのかもしれません。

 

通院をおすすめする方は「病院や整体院などに行って、なにも変わらなかったが “良くなりたい”と思われている方」と中村さん。“変だな”“こうなったら楽になりそう”と思って病院に行っても、なにもないと言われて納得できない方や、数値的には病気でなくても症状が出ている方などが来院しているそうです。

 

「不調に自身でアプローチできるようになって、施術に来なくていいぐらい良くなるといいですよね。私の仕事が廃業になる状態までいくのが、究極の到達点かもしれません。」

 

病院でつらい思いをする前に、からだをみつめる機会を持つのが理想なのかもしれませんが、忙しい生活のなかでは難しいもの。そのお手伝いをしてくれる施術院です。

 

 

 

 

  • 会社情報
  • 会社情報
    事業者名施術院 FiST  Field of Standing up
    所在地〒399-0422 長野県上伊那郡辰野町大字平出1550-2
    電話番号090-8326-2151
    E-mailfist.fieldofstandingup@gmail.com
    URLhttp://www.fist-fieldofstandingup.com/
    設立年月日2023年 12月 1日
    代表者名中村 圭樹
    全従業員数1人 (内、男性 1 人、 女性 0 人)
    主な業種サービス業
    事業内容整体
    アメリカの医学「オステオパシー」をベースにしながら、不調や症状を徒手的な施術を中心に解消していきます。
会社情報
事業者名施術院 FiST  Field of Standing up
所在地〒399-0422 長野県上伊那郡辰野町大字平出1550-2
電話番号090-8326-2151
E-mailfist.fieldofstandingup@gmail.com
URLhttp://www.fist-fieldofstandingup.com/
設立年月日2023年 12月 1日
代表者名中村 圭樹
全従業員数1人 (内、男性 1 人、 女性 0 人)
主な業種サービス業
事業内容整体
アメリカの医学「オステオパシー」をベースにしながら、不調や症状を徒手的な施術を中心に解消していきます。
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