若き経営者。もっと上を目指したい！

沢底の道の両側を山で囲まれたのどかな景色の中にある『小林牧場』。
牧場の方から聞こえる牛の元気な鳴き声が心地よいです。

牛舎の入り口で迎えてくれたのは、若き牧場経営者 『小林優奈さん』です。

小林牧場はいつ頃から始めたんですか？？

「今2年目なんです。昨年（2018年）の4月30日に経営を開始しました。
もともと父がここで酪農をやっていたんですが、父の酪農が南箕輪に移ったので私がここで繁殖和牛を始めたんです。
現在は私と祖父でやっているんですが、これから従業員を増やしてやっていきたいと考えています。」

自分でこの仕事を継ごうと思ったきっかけ？理由は何かあるんですか？？

「牛が好きってこともあるんですけど、乳牛ですと搾乳があって大変なんですが、和牛はそういった大変さはないんで自分でやるにもやり易いかなっていうのがあったんです。」

何頭の牛がいるんでしょう？？

「今、60頭の黒毛和牛がいます。よく言う繁殖なので産ませてそれを80日齢までの市場か、8ヶ月齢〜10ヶ月齢の市場に子牛を出すんです。ですので肉にするまではここではやらなくて、飼育する人たちが買う市場に出すんです。だから肉にする手前なんです。」

仕事的にはどんな事になるんですか？？
やっぱり朝ははやいんですか？？

「乳牛と違ってそんなに早くなくて、朝7時半とか8時に来てやっているんです。もちろん予定があれば早く来てやることもあるんですが、子牛にミルクをやって、大きい牛や母牛には乾草と配合飼料をあげて、あとはウンチをとってもみがらを撒いて、水をあげたりとそんなに難しい作業ではないんですよ。
それを朝5時間、夕方3時間でやっています。
その他に獣医さんが来たり、出荷とかあったり、分娩があれば夜中でも来たりしますが。」

牛の分娩は時季的なことってあるんですか？？

「時季はないです、年中ですね。母牛1頭にたいして約一年一産していくんですが、ここでは月に3頭くらいは出産がありますね。今も予定日を1週間ほど過ぎた牛がまだ産まれていなかったりとか、全然予定日があてにならないんですね。（笑笑）
だから、友達と予定していても「産まれそうそうだから行けない！！」なんてこともありますよ！（笑笑）」

「でも、出産のときはやっぱり着いていてあげないといけないので、難産だったりすることもあるし、産まれてくる子牛の脚を引っ張ってやらなきゃいけなかったり。引っ張らなくても出てくる牛もたまにいますけど、、、そろそろ産まれるかなって見に来たら「あれ！出でる」ってこともありましたよ（笑笑）。安産だったんですね、小さかったってこともあるし。」

牛の出産のエピソードは他にも色々あるようです。。
でもやっぱり、やりがいもありますよね？？

「市場に持って行っていい値段で売れたときとかは嬉しいですね。
自分の出荷した牛が一度100万円を超えたことがあって、100万円を超える牛ってのはそんなにはいないんですけど、その時の相場が良かったってものありますが、やっぱりその時の牛が良い牛だったんです。
だからその時は、すっっごい嬉しかったですよ！！！」

「牛は、千葉家畜市場（80日齢までで月3回）と長野県中央家畜市場（8ヶ月齢から10ヶ月齢くらいで2ヶ月に1回）のどちらかに出しています。出荷された牛が飛騨や県外に行って繁殖雌牛になったり、肥育後お肉になっています。そんなところにもやりがいを感じます。」

大変だな、、って思うことは？？

「やっぱり生き物だから大変なことは色々とあって、自分がちゃんとやっていないと風邪とか引いちゃったりすることもあるし。
それと、休みがないので大変ですね。。でも、空いた時間にバイクで走って気分転換してますっ！」

この仕事での夢はありますか？？

「やっぱりまだ上伊那の中でも、牛のレベルがあまり上の方にいないので、上を目指して頑張っていきたいなって考えています！」

最後に小林さんがここで求める人材は？？

「生き物の世話が好きで、ちゃんとやってくれる人。
やっぱり生き物を扱っているので、真面目に来てちゃんと任せられる人ですね。それと、できるだけ長く続けてもらえることも大事ですしね。
バイトで短時間でも良いです！」