• 起業
    業  種:
  • 宿泊
  •  / 
  • 飲食

事業者名:古民家民宿おおたき

地域に支えられて やりたいことができる幸せ

小横川入口の信号機を小横川方面へずんずんと3kmほど進むと、四季折々の豊かな自然に囲まれた山間に築130年以上の古民家を利用した 「古民家民宿おおたき」があります。

 

ご主人:「去年の11月23日から開業してまだ2ヶ月なんだけど、、 昔の知合いの人にハガキをずーっといっぱい出したんですけど今寒くなっちゃたから暖かくなってからねーー。って人ばかりで、、だから開店といいながら休業しているみたいで(笑笑)」

奥様:「でもランチの方はちょこちょことね、カレーなんだけど、予約が来てね。バングラディシュ直伝のカレーなの。東京にいる時にたまたま知り合いにバングラディシュの人がいてカレー屋さんをやっていて、そこに教えてもらいに行っていたの。」

 

とても明るい笑顔で迎えてくれる大瀧ご夫妻。 ここへ来る前は東京府中で二人でブティックを長年経営していましたが、 古民家民宿開業を決断、一昨年の4月に閉店し辰野町へと移住してきました。

 

ご主人:「私たちがこう言うことをやるって言ったら  「泊まりに行きたいから早くやって!」って言ってくれるお客様がいっぱいいたはずなんだけど・・・笑笑

 

とにかく明るいご夫婦で古民家民宿開業に向けての苦労話も笑顔で笑いも交えながらお話してくださいました。

 

古民家で民宿をやろうと思ったきっかけは?

 

奥様:「あっちこっち山歩きをしていたんで、信州はよく来ていたんです。 山が好きなんです、山歩きが!登山が!で、そんな中でこう言う田舎いいよね! あ、やっぱり田舎へ引っ越そう!」

ご主人:「じゃ、引っ越して田舎で百姓とかしながら暮らそうかって言ってたんだけど百姓だけだと暮らせないから、民宿とかやって、、民宿だけだとそんなにお客さん来ないだろうからランチもしようか!」

奥様:「なんて言うのがきっかけで、それからネットであっちこっち古民家を探していたんですよ。」

ご主人が愛知県の出身ということもあり愛知県の奥三河でも古民家を探したりしました。また信州に親戚があるということもなく、最初は辰野町も知らなかったようです。

ご主人:「奥三河とか信州で古民家を探していたの、それでずーと探していて、1年くらいかかった頃にここをインターネットで見つけて、あの頃はまだ辰野町のホームページも整備されていなかったのでホームページを見ても簡単なことくらいしか出ていなかったんですよ。 その後から移住定住のことが充実して来ていたけど、うちが探していた頃はまだだったね、、」

 

辰野町のこの場所に決めたのは何故でしょう?

 

ご主人:「この建物が好きって言うのとここの環境と、東京とかが意外と近いんで、、中央高速に乗ってしまえば2時間半くらいで八王子から来られちゃうしね。」

奥様:「とにかくあっちこっちこの近所も結構探したんですよ。山形村も朝日村も、あと、高遠とかもずーと見て回ってね、飯田の方も行ったし、、でも色々考えたら中央高速とかもここなら近いし、辰野駅も近いし、高速バスも近くに乗り場があるし、街から3、4キロも来ればすぐにすっごい田舎じゃない! それでここに決めたの!」

ご主人:「信州も奥の方だと古民家がいっぱいあるんだけどね。。。駅も遠いし雪振っちゃたらここ誰もお客さん来れないよね。っていうところだったからね。」

奥様:「私達が来た時は辰野町の人口が2万ちょっとだったみたいで、役場に行ったら『人口を増やしてくれてありがとう!!』て言われたんですよ!(笑笑)」

 

そして、いよいよ引っ越しの準備へと取り掛かります。

 

ご主人:「平成28年の5月の終わり頃来たんだけど、最初の時は何にもなくて、電気もないし、真っ暗で、、もう40年位人が住んでいなかったから・・・。築130年以上も経つ建物なんですよ。 ここにある梁の上にもこんなに埃が溜まっていて、100年の埃だと思ってね、、ツンツンってやるとヒューボサって落ちるくらい! (笑笑) それを真っ黒になりながら掃除して、真っ黒になった洗濯物を八王子に持って帰って洗濯をしてもらって、それから必要なものを買い出しに行っているうちに洗濯物が乾くからそれを持ってまたここに戻って1週間とか2週間くらい掃除してって言うのを半年やっていて、場所によっては大工さんにも頼んだりしてね。その打ち合わせをする時に大工さんに教えてもらいながら自分に出来るところはあっちこっちと直していって、プロでないとできないところは大工さんにやってもらって10月にようやく住めるようになったんですよ。」

 

奥様:「その間私は東京の八王子にいてパン教室に行ったり、バングラディシュ人のカレー屋さんにカレーを習いに行ったりと準備を進めていたんですよ。」

ご主人:「住むところだけ一応できたんで一昨年の10月に引っ越して来てそれから住みながら直しているんですよ。まだ直しているんですよ、まだ完成はしていない 笑笑」

 

辰野町で開業してどうですか??

 

ご主人:「田舎暮らしの本にも載せてもらってあるけど

トップなんですよ、辰野町がシニアの移住No1! それでたまたま我が家がちょうど引っ越してきたので取材対象になったみたい。

ここは環境もいいし、空気も全然違うし、のんびりできて静けさも、、特にここは人がなかなか通らない、たまに車が通るくらい。(笑笑)」

奥様:「ワンちゃんの散歩だったりとか、、夏になるとマス池に行く人とか釣りの人がちょこちょこ来てるね。すぐそこの川で釣れるんですよ、毎週のように来ていた人が今度のほたる祭りの時には家に泊まりたいって言ってくれて。」

ご主人:「たつの新聞でも紹介してくれたんですよ。編集長かな?わざわざ取材に来てくれたんですよ。その新聞を見て「カレーを食べてみたい」って電話をしてくれる人もいて・・・」

 

開業に向けて大変だったことはありますか??

 

ご主人:「大変でしたよ色々と、、保健所のこともあるし、消防法のこともあるしで許可をとるのに大変でしたよ。 初めはうちは農家民宿にしようかと、それだと割と許可が下り安いんだけど、図面を持って消防署に行ったら、お客さんが使う面積が全体の半分以上になってしまうということで旅館扱いになってしまって。お客さんが使う部屋は一部屋なんだけど、この食事の場所も使うし、ホールも歩くしトイレ、お風呂、とにかくお客さんが歩くところ、台所もお客さんのための台所だからっていうことで。

お客さんとの共有するところは全てお客様扱いになるから全体の半分以上になっちゃって旅館扱いになっちゃったんです。」

奥様:「そうなると火災報知器を全部の部屋の13ヶ所につけて、出入り口には緑の避難口の案内をつけて。一級建築士に図面を引いてもらって、その一級建築士が消防署で手続きをして、それをつける電気屋さんが来て、、すごいお金もかかったし、時間も1ヶ月くらいかかったしね。 消防と、厨房と民宿と三つの許可が必要なんですよね。」

ご主人:「だからほんとは9月くらいにオープンする予定だったんだけどそんなことがあって2ヶ月くらい後になってしまって、私たちが何もそういった経験がなくてわからないから。最初からそういうことを調べてやればよかったんだけど、ある程度できてから申し込めば良いと思っていたのよ。」

奥様:「そしたら、そういうのが全部ダメですと、だから何回もやり直しもしてかなり予定より開業が遅れてしまって…」

ご主人:「それで寒くなってしまったんで、できましたよってハガキを出したんだけど『暖かくなったらね』ってなっちゃってね。(笑笑) でもちゃんと許可が下りなくては開業するわけにはいかないからね、、、」

 

辰野町で開業して思う事は??

 

奥様:「色々とみんなが面倒をみてくれるんで助かっています。 ここの地区でなくても何かの集まりがあって行くと、またそこで良くしてくれて、どんどん輪が広がって行く感じでそれがすごいありがたいなと思ってます。

漬物とかお料理を教えてくれるおばあちゃんがいるし、野菜を持って来てくれる人がいるし、『こういうの作ってる?』とか、うちで作ってないものを向こうで作っていると持って来てくれるじゃない、うちが作っていて向こうが作ってないと『持って行く??』って、物々交換みたいなね、すごくそれがねいいの。」

ご主人:「ストーブを入れているんで薪を集めなきゃダメだよって言って山の中に連れて行ってくれて、『これ持ってけ、あれ持ってけ』って一緒に木を切り出してくれたり、前に倒した木があるからって山の中に連れて行ってくれたり、チェーンソーも初めてだったんで一緒に買いに行ってくれて使い方も全部教えてくれて、『刃はこうやって研ぐんだよ!」って教えてくれたりね、、近所の人がね、、」

奥様:「助かるよね、そういうの」

 

ご主人:「なんせ今まで経験のないやったことのない事をやっているので、本当にもう試行錯誤もあるんだけどね、、

暇なようなんだけど、忙しくて…。忙しいようなんだけど…、仲良くのんびりとやっています。

ブティックも2人でやっていたんでそういう意味では、、ずっと一緒だね! 山も一緒だしね。」

奥様:「でね、実は私だけの考えでね、、私は仕事を辞めたら山小屋に夏だけ行って働きたいなって考えていたの」

ご主人:「そうなの??なんで山小屋に??」とびっくりしたご主人。

奥様:「だからそこにお仕事で3ヶ月も何ヶ月も山小屋にいて働いていようと思っていたの、そういうの楽しいかと思っていてね。」

ご主人:「そんなこと思っていたの??初めて聞いたよ !!(笑笑!!)  良かったじゃないここでランチできて。」

奥様:「そうなのよね!」

 

なんとも楽しい会話のお二人です。

 

ここで困ったことはないですか?

 

奥様:「猿が出て来てね、去年は大根も食べられちゃったし、持ってちゃうのよね。ちゃんと大きのを選んで持って行っちゃうの。畑で一口かじっちゃぽいっだから、一本最後までかじってって思うのよ。」

ご主人:「11月の霜が降りてるころ、小柿の木に猿がワーーッていっぱい来て、猿が木になっている見たい!しょっちゅう表に出てパンパンやって追い払うんだけど、それでも出て来てね。」

奥様:「イノシシもいるけどね、そんなに出てこないね、鹿も罠にはかかったけどそんなに見ないよね。ハクビシンもいるし、いろんなものがいっぱいいますよ。」

 

色々なお話を聞きながら、東京でブティックをやっていたのが不思議な感じのお話ばかりで、、

 

奥様:「やっぱり180度違うじゃない、だからお客さんがそんなことできるの??って、そんな歳行ってからよく決断したねって言われたの…。」

 

息子さんたちは反対しなかったんですか??

「呆れてる!」と二人揃って即答!

ご主人:「でも決めたことだからね、八王子のお家も去年の4月に売れたからね。だからもう私達にはここしかないんです」

 

 

ここでのやりがいは、なんですか?

ご主人:「まだこれからなんですけどね。自分たちがやりたいことができるってことが一番いいじゃないですかね。やりたくないことを無理をしてやっているのとちがうから。」

奥様:「そりゃ色々ありますけどね、それにお付き合いなども色々ありますし、大変なこともあるけど、やっぱり自分たちで決めた以上はここでやっていくしかないしね。」

 

奥様:「ここはお年寄りが多いじゃないですか、お年寄りの方たちがね時間があると『お茶のみにおいで』って電話をくれたりね。私も何かあって相談にいくとみんな色々と相談に乗ってくれたりとかね。 80歳のおばあちゃんも買い物に行く時は声をかけてくれて、行くっていうと一緒に乗けてってくれたりとか、こんな集まりがあるからどうする??とかね。ここの風習、仕来たりみたいなものも教えてくれたりとか、営業していない時はここにみんなで集まってお茶を飲みながら話をするの、みんなお漬物持って来たり、色々持って来たりしてね。私もケーキを作ったから食べようってね。本当に楽しい!」

 

奥様:「辰野町で何かイベントがあると結構行ってますよ、たのめの里のウォーキングに行ったりね、やっぱりこの辺のことわからないからあっちこっちに行くんですけど、行くと『あら!あなたこの前も一緒だったわね!』みたいに声をかけられて、いろんなところに知り合いができてね。」

ご主人:「僕らのように他の所から来た人たちは何にもこの辺のことがわからないからね、色々と参加して見たいんですよね。」

奥様:「子供たちが『こういう田舎に来てお母さん大丈夫かな?』って心配していたけど主人がね、 『大丈夫、お母さんはどこにいても友達ができるから!』って言ったの。 私も東京から出て来たのは初めてですけど、やっぱり楽しまないと!  ま、寂しい時もあるけどね。。 でも、ここがどういう所かとか、歴史とか知りたいし、そういう意味でも色々なイベントに参加するのは楽しみなんですよ。」

 

大瀧さんのまずは地域にとけ込もうとしている姿、また地元の方達を受け入れる姿があるからこそ、地元の皆さんに支えられ、助けられているように感じました。

 

これからの夢は?

 

ご夫婦:「辰野でも小横川を知らない人がいるので、みんなに小横川に来てもらいたですね!」

 

寒い季節は、食事をする部屋の薪ストーブが、お客様を暖かく迎えてくれます。

奥様:「この上で自家栽培の落花生を煎ってお客さんに出したりするんですよ。」

ご主人:「ウエルカムピーナッツですよ!!」

 

お泊まりも、ランチもきっと楽しく過ごせる “古民家民宿おおたき” です!

 

  • 会社情報
  • 会社情報
    事業者名古民家民宿おおたき
    所在地長野県上伊那郡辰野町伊那富1585-2
    電話番号0266-55-5735
    E-mailgmhkd522@yahoo.co.jp
    代表者名大瀧 利久
    全従業員数2人
    主な業種民宿、ランチカフェ
    事業内容15畳間と6畳間、2室での民宿
    15畳のフローリング室でのランチ&カフェ(木・金・土・日/11:30〜15:00)
    会社PR

    自家農園で栽培された無農薬、無化学肥料の野菜と季節の山菜を使用した手作り食材を優先しています。

    調味料も安全性の高い物を使用し、安心・安全に心掛けています。

会社情報
事業者名古民家民宿おおたき
所在地長野県上伊那郡辰野町伊那富1585-2
電話番号0266-55-5735
E-mailgmhkd522@yahoo.co.jp
代表者名大瀧 利久
全従業員数2人
主な業種民宿、ランチカフェ
事業内容15畳間と6畳間、2室での民宿
15畳のフローリング室でのランチ&カフェ(木・金・土・日/11:30〜15:00)
会社PR

自家農園で栽培された無農薬、無化学肥料の野菜と季節の山菜を使用した手作り食材を優先しています。

調味料も安全性の高い物を使用し、安心・安全に心掛けています。

応募・お問い合わせはこちら

関連する記事